2025年度高知県民総幸福度(GKH)に関するアンケート調査結果発表
2025年度高知県民総幸福度(GKH)に関するアンケート調査の結果発表
2025年度版 高知県民総幸福度(GKH)に関するアンケート調査結果概要
毎年、高知県民総幸福度(GKH)アンケート調査の結果を、「土佐の日」にて一般発表を行っています。
2025年に実施した第10回目のアンケート調査の結果は、以下、ご覧ください。
アンケートの目的・趣旨をご理解のうえ、ご協力いただきました皆様には、心より御礼を申し上げます。
誠に、ありがとうございました。
2025年度 高知県民総幸福度(GKH)に関するアンケート調査
調査団体
一般社団法人しあわせ推進会議 代表理事 小川雅弘
土佐経済同友会 GKH委員会 委員長 小川雅弘
【調査の目的】
いま、「幸福 (Well-being(ウェルビーイング) )」心身と社会的健康という持続的なしあわせをテーマにすることが、世界でも重要な課題の一つとなっています。
GDPや経済成長など物質的豊かさという従来の価値基準だけでは、真の幸せは得られないという考え方が浸透し始めているからです。
海外では、ブータンの他、フランスやイタリアなどでも本格的な幸福度の研究が始まっており、国内においても荒川区や熊本県など多くの自治体が住民の幸福度を指標で表し、政策に反映する取り組みを行っています。
また、2015 年の国連サミットにおいて採択された「誰一人取り残さない持続可能性で多様性と包摂性のある社会の実現のための17 の国際目標(SDGs)」においても人々の幸福度の向上と経済のバランスが重要であると述べています。
高知県民の幸福度(GKH)に関するアンケートを毎年実施することで、「しあわせ」を考える機会になれば…そういった想いで続けております。
幸福実感は伝播していくという米国のエール大学の調査結果も出ているそうです。
今回の結果から、引き続き高知県民の幸福度は高いことを実感致します。
幸福度の高い高知県民に接することで、幸福は伝播していき、さらに幸福度が高まっていく可能性があります。
その「しあわせ」を問うことで、幸福実感を増やしていく一役を担えればと思います。
本年、10回目の高知県民の幸福度(GKH)に関するアンケートを実施し、引き続き高知県民の幸福度が高いことを私たちは実感致しました。
本年については、社会経済がコロナ禍前に完全に戻ってきていて、物価高などの県民の生活に大きな影響がある中、幸福実感度がコロナ禍の頃とどのように変わってきているのか等、皆様方の率直なお気持ちを伺ったうえで、各方面への提言などを通じ、高知県の幸福度を更に向上させるお手伝いができると考えて、アンケートを実施いたしました。
本県は、一人当たり県民所得が全国でも最下位クラスと、客観データから見る限りは豊かとは言えませんが、自然・食の恵みを感じながら、人々は明るく暮らしているというのが、多くの県民が持っている実感なのではないでしょうか。
高知県民総幸福度(GKH)とは、そうした他のどこにもない高知らしい豊かさを「見える化」するために、高知での暮らしに対する県民の皆さんの主観的な評価・充足感を把握し、指標化していこうという試みでもあります。
【調査概要】
・調査実施期間:2025年7月1日~7月31日
・調査対象:満15歳以上の高知県在住者
・回答者数:2,206(うち、県内在住者回答数:2,156、県外在住者回答者数:50)
・調査方法:Webによるアンケート調査(本年は紙面のアンケート調査は実施していない)
幸福実感度 及び 人生満足度 を尋ねるとともに、回答者の個人特性(性別、年齢、職種、最終学歴、居住地、所得区分など)をお伺いしました。
本年度は、各分野(健康・人とのつながり、子育て・教育、働くこと、生活環境、文化・地域、安心・安全、お住いの都道府県の8分野)についての各質問項目の実感度は尋ねませんでした。
※幸福度の尺度について
• 主観幸福度(SWB)は10段階の尺度を用いて、10段階のうち7~10を「幸福」、4~6を普通、1~3を「不幸」に分類。
• 人生満足度は、5項目の質問に各7段階の回答を1点から7点までの点数化し、その総和の最大を35点、最小を5点とし、「不明・無回答」を有効回答数から除いています。
【10段階尺度】による幸福実感
全体の幸福実感(普段どの程度幸福だと感じていますか?)について、平均値は 6.97 であった。
物価高による生活への影響が表れているだろうというタイミングの調査でしたので、幸福度は横ばいか、若干の下降傾向になるかと予測されていたものの、前年度(6.65)に比べて 0.32ポイント増の結果になりました。この平均値は、高知県民の幸福実感はコロナ禍前の数値水準に完全に戻りつつある状況であり、生活環境は安心を得ていることを現しているだろうと推測しています。
しかしながら、今回はWebフォームのみを回答方法としたため、これまで実施してきた紙面でしか答えることができない人の回答やご意見を集約させることができなかった点があり、昨年までとは違った結果が出ている可能性は大いにあります。2024年のアンケートではWebで回答した方々が紙媒体で回答した方々より「幸福」に区分される割合が高かった結果も出ています。
しかしながら、今回はWebフォームのみを回答方法としたため、これまで実施してきた紙面でしか答えることができない方の回答や意見を収集することができませんでした。実際、その影響としては、昨年、不幸と感じている人は最も高く、回答者の 8.0% を占めて過去最高となっていましたが、今年は5.9%に留まっており、大きく減少する結果となっています。本年度は、8つの分野についての各質問項目の実感度はお伺いしておりませんので、関連性の深堀や追及ができかねますが、幸福度が高い人の方がデジタルデバイスをよく使用している可能性があることは今回のアンケートから見えてきました。
【2025年度の調査結果の特徴の一部】
今年度の高知県民総幸福度調査のでは、紙面での回答を試験的にお休みし、Webのみの回答としました。そのことにより、今まではとは少し違った結果となっております。
29歳以下の回答の割合は、35.6%と昨年の27.6%よりも8%増えております。60歳以上の回答者の割合は8.7%となり、昨年の17.9%からは大幅に減っております。普段からPCやスマホなどのデジタルデバイスを利用しているかどうかの年齢層の違いが現れたと考えられます。
また、本年度は幸福に影響する8つの分野(健康・人とのつながり、子育て・教育、働くこと、生活環境、文化・地域、安心・安全、お住いの都道府県の8分野)についての各質問項目の実感度はお尋ねしませんでしたが、高知県民が「今後(将来)」についてどのような捉え方をしているのかを知るべく10年後の幸福実感度について調査をしました。
本年の調査結果の特徴は、昨年に比べて「幸福」に分類される割合が大きく増え、「不幸」に分類された割合が下がったことです。新型コロナウイルス感染症の影響もほぼ無くなって来ていることが影響しているものと推察されます。そのため、数値水準はコロナ禍前まで戻りつつあります。
また、20歳未満の回答者のうち97%は学生であり、その幸福実感度は高い傾向にありますが、20歳代、30歳代の幸福実感度はそれより10%以上下がっていて、学生から実社会に出たときの現実が厳しいと感じているのであろうことが伺える結果となりました。
60歳以上の回答数は今回紙面での調査を試験的に止めてWeb限定としたために減ってしまいましたが、その幸福実感度は昨年と比べて大幅に上昇しています。今までのアンケート用紙で回答されていた方が減ったことに起因していると考えられます。
今年初めて質問項目に追加をした10年後の幸福実感度は、現時点の幸福実感より下がる傾向が出ています。高知県民は、将来に対して楽観的には考えておらず、思った以上に現実的に考えていることが伺い知ることができました。しかし、各市町村ごとに分析をすると、10年後の幸福実感度の方が現時点での幸福実感度より高い市町村もあり、地域によって、将来に期待が持てているかのばらつきが見られます。
UIJターン経験者の幸福実感度は、相変わらずIターン経験者が高く、高知市よりも高知市外へのIターン者の方が高くなっており、都市部以外における「人とのつながり」などが、より密であると推察されます。
昨年から質問項目に入れた年収については、幸福実感度の相関関係を今年はしっかりと分析し、収入がある一定額を超えると幸福度は上がらなくなるという「幸福のパラドックス」について観ていきました。高知県での年収ライン、つまり、高知県で暮らす、高知県で生きていく上での幸福実感の年収ラインを知るためでもありましたが、全体では年収と幸福実感との関係は比例関係にあり、年収が上がるにつれて、幸福度も上がる右肩上がりの傾向が出ておりますが、女性において年収300万円以上の区分では幸福度は一定となっており、「幸福のパラドックス」が現れていました。
一方、より長期的な幸福実感を測ることに有効とされる人生満足度には過去からあまり変化がなく、比較的高い水準で高知県は安定していることが伺えます。
2024年のアンケートによると「幸福」に分類される割合は、回答用紙での回答よりもWebでの回答の方が高くなっていることがわかっており、Webでの回答のみとした本年の幸福実感度が昨年に比べて上がった理由のひとつと考えられます。
アンケート調査に ご尽力いただきました自治体様
2025年度実施の第10回 高知県民総幸福度(GKH)アンケート調査に、
ホームページへの掲載 や SNSでの住民の皆様へのお知らせ など
多大なるご協力や応援をいただきました会員の自治体様をご紹介します。
住民の皆様の「しあわせ=Well-being(ウェルビーイング)」に積極的に取り組んでいらっしゃる自治体様です。
10月3日 土佐の日 での報道発表
2025年度実施の第10回 高知県民総幸福度(GKH)アンケート調査の結果を
10月3日(金)に かるぽーと 四国銀行ホール で開催された
しあわせ推進サミット2025 にて
集まっていただきました報道各社様と参加者100名の前で発表いたしました!
- 高知さんさんテレビ 様
「高知県民の感じる幸せ」を紹介した冊子をダウンロードできます。
『高知家のしあわせ』のPDFダウンロード(PDF:15.99MB)
【問い合わせ先】
このアンケート調査に関するお問い合わせ、ご質問などがございましたら、一般社団法人しあわせ推進会議事務局を通じて対応しますので、以下の照会先までご連絡くださいますようお願いいたします。
照会先:一般社団法人しあわせ推進会議 事務局
電 話: 088-856-9222(受付時間 平日9:00~17:00)

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